倉山満『皇室論』。
明らかな事実誤認、支離滅裂、意味不明が多すぎる。
まだまだ続く。今回は11回目。
第三章の補講では、側室制度は意味がないとか、
女性宮家を創設するくらいなら旧宮家に親王宣下したほうが
効果が高い(←効果ってなんだ?)とか書いているが、
いちいち指摘していたらキリがないので飛ばす。
第四章。
「旧皇族の男系子孫の皇籍取得」と
「一般人が皇族になる」の比較
という章タイトル。
この冒頭で、倉山はこう記している。
ここまで何度も繰り返してきたように、
皇室は「先例」を貴ぶ世界です。
余談ですが、私は大学時代に日本中世史の授業で、
「皇室は先例を貴ぶ世界、新儀は不吉」と習いました。
(中略)
だから、先例を無視する。あるいは、軽く
「先例を乗り越えて皇室があるのだ」などと
言ってのける方は、皇室について何も知らないか、
知っていて嘘を言っているか、どちらかなのです。
皇室において、最も大事な先例は、皇位の男系継承です。
この部分を読んで、私はようやく先例原理主義者・倉山の
思考回路がわかった。
要するに倉山の寄って立つところは、
だって大学の先生が「先例を貴ぶ」と言ってたもん。
なのだ。
それ中世史の授業でしょ?
日本の歴史には古代も近世も近現代もありますが?
大学を出てから約四半世紀、何のアップデートもないの?
立派な大学の先生の言葉を鵜呑みにするだけ?
お勉強好きで権威主義的、
それをもって他を圧倒する知識を持ち合わせていると
思い込む高慢ちきな世間知らず、
学問を現代社会に照らし合わせて考えることのできない
硬直した頭脳の持ち主。
そんな倉山クンには、私でも知っている論語の一節を送ろう。
学びて思はざれば則ち罔し。
思ひて学ばざれば則ち殆ふし。
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